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なんでもシステム管理者(日本酒大好き!)

中小企業でシステム管理者兼何でも屋をやってます!日本酒にはこだわりを持ってます。多趣味ですが、その時間がなかなか取れないという悩みが・・・

日本酒の種類 その四

「日本酒の種類 その参」の続きです。

 素人なりに書いていますが、いざ書いてみると日本酒って、いろいろな見方があり、奥が深いなぁと感じています。

 今回は『濾過』と『火入れ』と『原酒』について書いてみたいと思います。

 『濾過』と言うのはしぼり終わったお酒に対して雑味などの不純物を炭を通すことによって取り除く工程のことです。ただ精米歩合のところでも書きましたが、雑味と旨みは紙一重かと思います。炭を通し過ぎると、個性のない薄ぺったいお酒になってしまいます。「夏子の酒」の中でも、じっちゃんが「わしゃ、炭に頼るのは好かねぇ。」と言ってます。また、炭を通し過ぎたお酒に対して「こういうのは『水の如し』って、言うんじゃねえ。水っぽいって言うんだ。」とも言ってます。ちなみに炭に依る濾過は大正時代の末期に編み出されたもののようです。
 そういったこともあるのか、ここ十年?ほどは『濾過』を行わない、『無濾過』のお酒が増えているかと思います。それだけ蔵元なり杜氏の酒造りのポリシーが明確になって「この味を目指す!!」という意気込みの元に醸されたお酒には『濾過』という行程は不要という事ではないか?とも思えます。
また一部の蔵では「微濾過」という謳い方で、最低限の濾過だけしてますよ、というお酒も見たことがあります。
 『濾過』に関しては、素人考えとしては造りがしっかりと丁寧にされていて、失敗さえなければ基本的には不要なのでは?とも思えます。事実、私の好むお酒は『無濾過』の物が多いです。また、他の記事でも書いたことがあったかと思いますが、『無濾過』のお酒は海外でも「Unfilterd SAKE」として評価されているようです。まぁ私は「旨み」重視なのでそうなるんでしょう。「淡麗」が好みの人は「濾過」OKなのかも知れません。

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 次に『火入れ』という工程ですが、これは完成したお酒を熱することによって「火落ち菌」という日本酒の大敵が繁殖しないようにするための処置です。現代では冷蔵庫という文明の利器(^_^;がありますので、適正な温度で保管すれば火落ち菌にやられることは無いのですが、かつて冷蔵庫の無い時代、普及していなかった時代には『火入れ』という作業は必須だったようです。今でこそ「生酒」が普通に流通していますが、かつて「生酒」は蔵でのみ、搾ったその時のみに関係者だけが飲めるお酒だったようです。保管や流通が発達して、誰もが美味しい生酒をいただける現代にいることに感謝!!です(^_^)
 『火入れ』にもいろいろと方法がありまして、瓶詰めしてからお湯に入れて火入れするもの、お湯の中をくぐったパイプ(蛇管)にお酒を通す方法、2段階の温度でじっくりと殺菌する方法、とさまざまです。比較的、高級品では、手間のかかる瓶詰めしてからの『火入れ』がされているように思います。

下の写真は蛇管とそれをお湯の入った大釜に入れた蛇管の様子です。

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こちらは瓶火入れの様子です。

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 私のお気に入りの一つ「作(ざく)」は火入れされているのですが比較的「生」のフレッシュ感を持っています。それは、2段かいの温度で丁寧に『火入れ』をしているからだと聞いたことがあります。牛乳でも大手は効率の良い高温での殺菌をしますが、こだわりの牧場では低温でじっくりと殺菌します。その味の差は歴然としています。滋賀県信楽にある山田牧場はそんな牛乳を作っています。長らく行っていませんが、あの牛乳は今まで飲んだ牛乳で一番です。(おっと、話がお酒から牛乳に脱線しました(^_^;)
 『火入れ』を語る時に対比として出てくるのが『生酒』です。単純に言うと『火入れ』をしていないお酒が生酒なんですが、実は『生』と付く種類は色々とあります。

 今は『生酒』の量が増えているので火入れのお酒を通常と言うと語弊があるような気もしますが、種類分けの便宜上「通常の酒」、「生貯蔵」、「生詰め」、「生酒(本生、生生)」と種類分けしたのが下図のようになります。

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〇通常?の酒(火入れ):絞った直後に火入れを行い、貯蔵して、出荷の際に再度、火入れをするお酒です。
〇生貯蔵:絞った後、火入れをせずに貯蔵し、出荷の際に1度だけ火入れしたものです。
〇生詰め:絞った直後に火入れを行い、貯蔵して、出荷時には火入れをせずに出すものです。「ひやおろし」もここに含まれひと夏寝かせて秋口に出荷されるもののことです。

〇生酒(本生、生生):絞った直後から出荷時にかけても一度も火入れをしないお酒です。このタイプのお酒は通常、酒販店さんでも冷蔵庫に保管されて販売されています。生酒に限らず、デリケートな吟醸酒などを冷蔵庫に入れているか、日が当たらないようにされているかで、その酒販店さんが日本酒が好きで、正しい知識を持っているかがある程度見分けがつきます。以前、出張先で生酒を普通の棚に置いてあるのを見て、「ここでは日本酒は買えんな!」と思ったことがあります。ちなみに、(本生、生生)と書きましたが、文献やネット上では見るのですが、実は実際の商品の表記にはほぼ?使われていないような気がします。

 次に『原酒』について書きます。『原酒』とは、その時の如くお酒を絞ってそのまんま出荷される物を指します。では『原酒』では無い物は?というと「加水」された物になります。日本酒では昔からアルコール度の調整のために、水を加えて調整するという方法があります。(一般的な方法で水増しではありません)

 統計を取った訳でもないので断定はできませんが、昔よりも『原酒』と謳っているお酒が増えているように思います。それは、そのお酒の個性を前面に打ち出すためかと思いますが、そうすると摂取するアルコール分が多くなり、余り飲めなくなるということもあり、醸造の過程で、あまりアルコール度が高くならないように調整している蔵があります。

 それが「新政」です。アルコール度を下げるために加水すると、どうしても味が薄くなる、原酒の味を保ちつつ低目のアルコール度のお酒が欲しい、とのことで考えたのが、醸造過程でアルコール度が上がりすぎないようにする、とのことでした。「新政」の佐藤裕輔さんは本人曰く、余り強くないとのことで、そのような考えに至ったようです。先日いただいた「新政 ヴィリジアンラベル」もそんな考えの元に醸されたお酒の一つです。「新政」はまだまだ知らない種類がたくさんあるようなので、全部!!飲んでみたいです。どこかで「新政 飲み比べ会」なんてのをやってくれないかなぁ~(^_^)

 ちなみに「新政」さんのブログ「蔵元の駄文」は日本酒好きに取って非常に勉強になるかと思います。

 今までお酒の種類を色々と書きましたが、それぞれの言い方を組み合わせてそのお酒がどういう種類なのかが良く瓶に記されています。通常のラベルに書かれている場合もありますが、多いパターンとしては瓶の上部に細長いラベルに文字が一列で書かれて斜めに貼り付けてあります。

 たとえば「無濾過生原酒」という感じです。以前にも書きましたが、私はこのフレーズに弱いんです。この文字が斜めに張られているだけで、つい飲みたくなってしまう(^_^;

もう続かないかな?ぼちぼちネタ切れかも、また思いついたら書き足します(^_^;