増田 晶文さんの著書です。マンガ「いっぽん!しあわせの日本酒」の原作者と言えばご存知の方も多いのではないでしょうか?
この「うまい日本酒はどこにある?」2011年に第1刷が発行されています。実はこの作品に続く本がこの秋に出る、というツイートを見てこの本の存在を知りました(^_^; 日本酒に関する文献は結構読んでるつもりだったのですが、まだまだ不勉強ですね。
執筆当時、著者の増田さんは日本酒を取り巻く状況をかなり憂えてました。当然、出版時から今に至るまで状況は変わっており、幸いにも好転していると思えることが多く、読んでいてうれしくなりました。本書の中の予想では数年のうちに日本酒を醸す蔵は500まで減ってしまうかも知れないと危惧されていましたが、国税庁の平成27年度調査分の「清酒製造業者数の推移」では1451の蔵が健在です(^_^)
また単純に蔵の数だけではないと思います。代替わりによって「桶売り」メインだった地方の小さい蔵が若手の熱意で生まれ変わり「うまい酒」を醸すようになったことを見聞きしています!!
本書の中でも同じ世代の蔵元や杜氏になってうまい日本酒を醸すようになってきたところがあると書かれているのですが、これは私も実感していることです。たまたま初めて行った居酒屋で隣の席に同じ年の杜氏さんがいたことがありますし、蔵見学をさせていただいたら蔵元が自分と同世代だったりしたことがあります。またテレビでとある有名な蔵の蔵元が同じ年であることを知ったこともあります。最近では自分より若い蔵元さんや杜氏さんがいたりします(^_^;
また、増田さんの日本酒の嗜好や考え方が自分自身のそれと通じるものが感じられ、うれしくなりました。私自身も過度の香りは苦手です。かといって全くないのも寂しいのですが、ほんのりとふわっと程度が好きです。タイトルに「うまい」と表現を使われていますが私もこの表現が好きです。「おいしい」よりも「うまい」、「旨い」と表現できる味わいが好みです。
十年以上前から愛飲させていただいる「大信州」がこの本で紹介されたのもうれしかったです。「大信州」の蔵にも一度行きたいなぁと思っています。また「入野酒販」や「名槌屋」と自分が知っている酒屋さんの名前が出てきたのもうれしかったです(^_^)
この本で紹介されたもので、まだ飲んだことがないお酒がいくつもありました。それらのお酒も機会があれば、ぜひ飲んでその感想をここで書きたいと思います。
まず飲んでみたいのは・・・
広島の藤井酒造の『龍勢』
新潟の河忠酒造の『想天坊』
福井の『常山』
といったところでしょうか。
秋の新著が楽しみです!!
うまい日本酒はどこにある? [ 増田晶文 ]
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