「津島屋 美山錦 純米吟醸 生 中汲み」と「津島屋 美山錦 純米吟醸 生 荒走り」をいただきました。
同じタンクのお酒を「荒走り」と「中汲み」と一緒に購入したものです。購入時から、同時に飲むと決めていました。もし「責め」もあればきっと購入していたのですが、残念ながら商品化されていないとのことでした。すると「責め」の部分のお酒はどこにいったのだろうか?と疑問が湧きます。蔵人のまかない酒として飲まれたのでしょうか?
一般的には「中汲み」が一番バランスが良くて上物?で「荒走り」はフレッシュさと飲みやすさが売りで、「責め」は濃厚な味わいが特徴かと思います。いろんなお酒を飲んできましたが、私個人の好みに当てはまるのは
「荒走り」 > 「責め」 > 「中汲み」
だったりします。ただ「責め」が旨いのは、造りがしっかりしたお酒に限ります。そして「責め」と言っても醪(もろみ)をどこまで搾るかによっても、お酒の品質が全く変わるかと思います。分かりやすい例えでは、スーパーで販売されている酒粕はカッチンカッチンの板状になっています、これは一滴でも多く「酒」として搾り切った結果です。強制的に搾りきったため、やはり雑味が多くなりお酒の品質としては下がるかと思います。一方、酒蔵で販売している酒粕は、結構柔らかいもの、中にはモロ液体も見えていて、「これ搾ったらお酒として飲めるんじゃないか?」という酒粕もあります。(実際にはやってませんが、一度やってみたいと思います(^_^;)
初めに「中汲み」からいただきました。「津島屋」らしくバランスの良いお酒です。次に「荒走り」をいただきます。もっと元気!でフレッシュな感じかと思って口にすると、あら意外、やわらかな物腰です。裏ラベルを見ると2018/11とあります。
なるほど、田中酒店さんで数か月熟成されていたのですね。その間、元気なやんちゃ坊主が成長し「大人」の要素を備えてきたのですね。
どちらも元は同じお酒なので、もちろん共通の味わいですが、「中汲み」の方が、なんか「男前」な感じ、いや「男前」と「美青年」との間といった感じでしょうか?生まれたての頃はただの「美青年」だったが人生経験を経て中身がしっかりしてきて「男前」な人格(酒格?)が伴ってきたという感じでしょうか?
個人的には、「荒走り」の方が好みの場合が多いのですが、このお酒に関しては「中汲み」が好みでした。杯を二つ用意して呑んでいますが自然と中汲みに手が伸びました。味の「乗り」も「中汲み」の方があります。
開栓後1週間、改めて呑んでいて浮かんだワードは「麿!」です。
品のある円やかさが、堪らん!旨いです!
さすが酒匂さん、良いお仕事されてますね。
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