なんでもシステム管理者(日本酒大好き!)

システム管理者兼何でも屋をやってます!日本酒にはこだわりを持ってます。多趣味ですが、その時間がなかなか取れないという悩みが・・・

酒屋さんの葛藤

「無人島に持って行きたい1本!」で書いた「天穏」を手にいれました。
「天穏」の「板倉酒造」さんのホームページに「買える店・飲める店」というページがあり、そこを見ると意外なことに意外と近くに販売している店がありました。

で、昨日の土曜日にさっそく行ってきました。お店のホームページを見ても感じていたのですが何か今まで訪れてきた地酒の販売店とは違うんです。
まず、商品量が決して多くないんです。お店自体も特別大きいわけではないんですが、広さの割にもなんかまばら・・・?な感じです。

置いてある銘柄も知らない物が多い感じです。決してほとんどの銘柄を知っているというわけではありませんが、それにしても知っている銘柄が少ない。

少し不安になりながら「天穏」を探すと・・・、おっ!ありました!でも1本だけ。お店の通販ページでは「品切れ」となっていたので、不安だったのですが取りあえず1本あって良かったです。

店のご主人がお留守のようで、奥さんが応対してくれたのですが、奥さんもそれなり(失礼!)にお酒のことをご存知な感じでしたが、ご主人ともお話ししたかったので「ご主人は?」と聞くと、近くにいるとのことで、わざわざ電話していただき呼んでいただきました。

ご主人に「天穏」を求めてきたことを話すと、実はお店の紹介で「板倉酒造」の蔵人になった方が見えるとの事。昨年はその方と杜氏さんのお二人でお店にも見えたそうです。

で、話が続くうちに、ご主人の考えというか、方向性が見えてきました。
正直残念なことに、私の好きな「義侠」、「九平治」、「長珍」の事がお好きではないようなんです。ご主人の酒に対する考え方は「食事のじゃまをしない」というものがあるように感じました。「義侠」、「九平治」、「長珍」が大吟醸はともかく食事の邪魔をするとは私には感じられないんですが、それよりも、むしろ愛知の酒でありながら地元でなかなか買えない。販売店が限定されている。ということが気に食わないようでした。また、雑誌で良く紹介されている有名地酒も特定の販売店のルート、人脈が関連しているようで、本にどこまでほんとのことが書かれているので分からない、という不信感があるようです。

地元でなかなか買えない、という点は私も正直残念なのですが、どれも決して大きい蔵ではないし(むしろ私は小さい蔵の方が好きです)、そのため出荷する量が限られ結果、販売店が限定される、という事実があるかと思います。蔵が販売店を選ぶというと横柄に聞こえるかも知れませんが、信念を持って心をこめて醸した酒であれば、ちゃんと理解してきちんと取り扱いをしてくれる店に卸したいと考えるのは当然かと思います。
町の酒屋さんではなかなか仕入れたい地酒をなかなか仕入れできない悩み、葛藤はあるかと思いますが、こちらのご主人は有名な地酒なんか扱いたくもないわ、のようなことをおっしゃり、言いすぎかもしれませんが「ひがみ」のようなものを感じました。こちらのお店は、私の知らない愛知の小さい蔵を取り扱われていたりして、地の物という意味で本当の地酒を取り扱っているいい点があるので、その点をもっと誇りを持って前向きに自信を持って売っていただきたいなぁ、と思いました。


追伸

ご主人に岐阜の揖斐の「房島屋」さんのことをお話したら一度行ってみようかなぁ?とおっしゃってくれました。近辺に「房島屋」を扱う店がないので、ここでおいていただくと買いやすくなるので、ぜひお願いしたいと思います。