以前に「めざせ! 日本酒の達人 ー新時代の味と出会う」という本を紹介させていただきましたが、今回も同じ著者「山同敦子さん」の本を紹介させていただきます。上記の本を読んでからすっかり山同さんのファンになってしまいました。それ以前にも著者を意識していなかったのですが、文章自体は今までもdancyuの日本酒の記事なんかで読んでいたのが後で分かりました。
この本では、山同さんお気に入りの蔵がいくつか紹介されているのですが、いわゆる「取材してきて、記事にしました。」的な文章ではないのです。恐らく何度も蔵に足を運び、交流を重ね、「言葉」だけでなく「魂」の交流もきっとあったんだな、と思える内容です。
紹介された蔵の中には、自分自身がすでに飲んだことがあるお酒もあれば、名前だけは聞いたことがある、あるいはこの本で初めて知った、という蔵があるのですが、本書を読むと、まるで自分が蔵に行って、見学というレベルではなく、蔵人と交流させていただいているかのような気になります。そして、そのお酒を飲みたくなるのです。
飲んだことがお酒に関しては、「ああ、久しぶりに飲んでみたいなぁ。確かxxxx酒店で売っていたかな、今度買いに行こう。」などと夢想したり、まだ飲んだことがないお酒については、「これはぜひ飲んでみたい、どこで売っているんだろう?」などと悩みます。(大げさですね(^_^;)
私はお酒を買うのは基本的に対面販売、つまりお店で買う事にしています。私が好む日本酒を置いている酒屋さんは、かなりの確率で、日本酒を単なる商品として扱うのではなく、好きでやっている方が多いんです。そんな酒屋のご主人、店員さんと日本酒談義をした上で買うのが大好きなんです。(あんまり長いと、横から愛妻にツンツンされますが・・・・)
他の商品に関しては、インターネット通販で買うことが多いのですが、日本酒に関してはそうは行きません。入手難の銘柄がネット上で販売されていることもあるのですが、私はお店での「日本酒との出会い」を大切にしたいんです。少なくとも、入手難で高い人気をいいことにプレミア価格を付けている物は、品質管理が大丈夫かどうか信頼できませんし、そもそもプレミア価格をつけるというその根性(ポリシー?)が嫌です。
それに、無理してネットで買わなくても、今まで意識していなかったから目に留まらなかっただけで、意外とふと訪ねたお店で「おお!! xxxxがあるやん!」という出会いもあって、こういうのもまた一期一会の喜びなんです。(だから出張時には保冷バッグが欠かせません(^_^)
愛と情熱の日本酒 魂をゆさぶる造り酒屋たち (ちくま文庫) (文庫) / 山同敦子 |
私の悪い癖です、本の紹介のつもりが脇にそれてしまいました。
この本の目次はこんな感じです。
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第1話 「喜久醉」青島孝-ふるさとの米と水で醸す甘露なる一滴
第2話 「醸し人九平次」久野九平治-世界を舞台に闘うデッカイ男の酒
第3話 「凱陣」丸尾忠興-ただ独りで醸す”日本酒”を超えた日本酒
第4話 「王祿」石原丈径-神々の故郷、出雲で挑む魂の酒造り
第5話 「奥播磨」下村裕昭-大人の色気漂う燻し銀の名酒
第6話 「十四代」高木顕統-日本酒新時代の誉れ高きプリンス
第7話 「飛露喜」廣木健司-若々しさ漲る次世代型の味わい
第8話 「秋鹿」奥裕明-米からの「一貫造り」が生む稀代の食中酒
第9話 「磯自慢」寺岡洋司-輝き続ける日本酒界永遠のスター
蔵元の情熱を味わうこの一献-シーンと料理で選ぶ114本
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しまった、しばらく前に静岡の旧友を尋ねた際に「磯自慢」を探して見つけれなかったのですが、まだこの本を読む前だったので「喜久醉」はターゲットに入れてなかった!!立ち寄った酒屋にあったかも!!
ぜひこの本を読んで、紹介されているお酒を皆でいただいて日本酒業界を盛り立てて行きましょう!!(私の飲み分はおいといてくださいね!(^_^;