飛騨の渡辺酒造店が醸す『W(ダブリュー)』をいただきました。この『W』は基本的に同じ造りで色々な酒米で醸されているお酒です。その中から「純米 先祖返りひだみのり無ろ過生原酒」と「純米 赤磐雄町無ろ過生原酒」の二つをいただきました。
ちなみに『W』とは渡辺酒造店(Watanabe)、世界(World)、笑い(Warai)の3つの意味を持っているそうです。
『W 純米 先祖返りひだみのり』ずばり、お米の名前に惹かれました。「飛騨誉」は以前から知っていましたが、「ひだみのり」というお米は知りませんでした。しかも「先祖返り!」と言うフレーズ!その味わいを飲んで確かめるしかないでしょう。
開栓直後に驚いたのは、その味わいの多様性、複雑さ。しかも、それらがバラバラになっている訳ではなく、まとまっていることでした。素晴らしい味わいです。多様性の持つ旨味『極旨』と言う表現がぴったりかと思います。
開栓1週間後には開栓直後より旨みが、落ち着いた感じになりました。
以前飲んだ他の蔵の黒麹のお酒も複雑さは負けていませんでしたが開栓直後はまとまりがなく、2日後以降にまとまってきて真価を発揮する感じでした。しかし、このWは開栓直後から、色々な要素を束ね、まとまっていました。このWは木桶で醸され、柿渋で染めた木綿袋を使って搾るという昔ながらの造りから醸し出されたものでしょうか?それとも飛騨誉の先祖である古い米の底力なのでしょうか?きっと、その両方なのでしょうね。
機会があれば飛騨誉のWと飲み比べたいです。
『W 純米赤磐雄町』も同時にいただきました。『雄町』は元々好きなので、色んな酒米で醸されているWシリーズからの選択は私にとって自然なことです(^_^)
口に含むと「おおっ!旨い」、雄町でこれほど深い甘味を感じたのは初めてかも知れません。雄町らしく、しっかりした味わいを保ちつつ、甘味を伴っているが、くどさは微塵もなく、ある意味、完成された上品なバランスを持っています。開栓直後は、やや物足りなさを感じましたが、1週間には味に深みをまとい化けました。W恐るべしです!!
開栓直後は、『先祖返りひだみのり』が断然良いと感じていたけれど、『赤磐雄町』なかなかどうして、いい味わいを醸し出しています。
Wシリーズ、他の酒米のお酒も味わうべきですね!
今はコロナ禍で、なかなか日本酒のイベントがありませんが、コロナが落ち着いてWの飲み比べ会があれば是非、参加したいと思います(^_^)
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