「京・おばんざい素」さんに「十四代」が入荷したとのことで飛んでいきました!!
日本酒ファンであれば誰しも、その名を聞いて憧れるであろう「十四代」その人気と生産量が余りにもかけ離れているために超入手困難酒になっています。少なくとも酒屋さんの店頭に普通に並んでいるのは見たことがありません。例え酒屋さんに入荷しても、店頭には出さず、一見さんに売ってくれることはないでしょう。私のような一般の日本酒ファンが手に入れることができるのはせいぜい抽選販売ぐらいでしょうね。ネットで探すと、結構販売されているのですが、それらはほぼプレミア価格になっていて、中には正価の数倍になっているものもあります。そのような販売店は、高木酒造(十四代の蔵)と直接取引している訳でもなく、どのような流通ルートを経たか分かったものではありません。つまり保管状態が悪く、劣化している可能性があるんです。ですので、私はその手のルートでは買う気になれません。
前置きが長くなりました。今回いただいた「十四代」は「白鶴錦」という 新しい酒米で醸されたお酒です。
「白鶴錦」と言うと、あの大手の蔵が想像されるかと思いますが、まさしく「白鶴酒造」の「白鶴」なんです。この「白鶴錦」は酒米の王様「山田錦」の兄弟にあたる酒米なんです。「山田錦」は母にあたる「山田穂」と父にあたる「渡舟」を交配させた酒米のようなのですが、同じ組み合わせで70年ぶりに交配させたものが「白鶴錦」とのことです。詳しくは白鶴酒造さんの『新しい日本酒を追い続けて ~日本酒の原料である「米」に対する熱いこだわり~』を読んでください。
それにしても自ら「酒未来」などの酒米の開発もされている高木酒造さんが大手の開発した酒米を使うとは!! なんとなく驚きですが、それはある意味、変なこだわりがなく、いいお酒を造るための選択肢の一つとして、たまたま大手の開発した酒米だった、ということなんでしょうね(^_^)
肝心の感想ですが、「ガツン!!」というようなインパクトはないのですが、至極上品な甘みと旨みと酸を感じます。ごく僅かにガス感が残っていて、じわ~っと浸みてきます。
お酒は液体ですので、「溶ける」という表現はおかしいかと思うのですが、口に含むと、ふわっと微かな香りが鼻を抜けていき、溶けてしまう、そんな感じがします。
横にボン!と一升瓶で置かれていたら、きっとついつい飲み干してしまいます(^_^;
「十四代」を飲んだことがある方も、飲んでみたい方も、ぜひ「京・おばんざい素」に行ってください。早くいかないとなくなっちゃいますよ~!!